訪問看護や社会福祉施設、民間企業など資格を活かせる職場が広がっています
ナースの業務は多様化

現在、実際に働いている看護師の総数は約101万人(准看護師は除く)います。看護学校を卒業してから選ぶ就職先として最も一般的なのは、やはり病院となっており、看護師全体の7割が働いています。

ひとくちに病院勤務といっても、内科・外科・救急外来・手術室など、配属される診療科によって仕事の内容は変わりますし、適性、求められるスキルもさまざまです。病院に次いで多いのは診療所、訪問看護ステーションとなっています。

まだまだ数は少ないものの、看護師として習得した医療知識と技術を医薬品の開発分野に活かしたいと、治験関連の民間企業に転職する方も増えていますし、企業の保健室、献血ルーム、老人保健施設に活躍の場を求める人もいます。育児等でフルタイムで働くことが難しい看護師さんのなかには、単発のお仕事として学校の修学旅行に同行するツアーナースや、コンサートやテーマパークで急な体調不良の観客に備えるイベントナースとして働いている方もいます。

ここで病院以外で働いている看護師の職場を簡単に見て行きましょう。診療所では、医師の診療介助、検査、処置などを行います。患者さんが受診して医師の診察までには時間があるので、その間に受診理由を聞いてカルテに入力したり、カルテの内容から必要な検査や処置を予測して、準備をします。

診療所は地域住民のかかりつけの存在となりますので、予防接種や健診を含めて、一人の患者さんを継続的に診ることができるのが大きなやりがいを感じられるところです。大学病院のように慌しくなく、アットホームな雰囲気の職場が多いですが、スタッフの人数は少ないので、診療所内の清掃などを求められることもあります。

今後更なる高齢者の増加が確実ななか、老人ホームの入所者の健康管理を担う看護師の役割も重要になっています。多くの方は何らかの持病を抱えていますので、バイタルサインの測定、薬の飲み忘れがないかを管理したり、定期的に施設を訪問して診療を行う医師の介助を行うのが主な業務です。高齢者は症状が出にくかったり、上手く表現できないこともあるため、些細な変化を見逃さないようにするためには最低でも3年程度の病棟勤務の経験が必要と言われています。

職員や看護師が出席して、入所者の健康状態についての報告を行うのは病院と同じですが、治療の場である病院と異なり、日常生活の場である老人ホームは一人一人にジックリ向き合って仕事ができるのが、看護師としてのやりがいを感じるところだといいます。

小児科病棟の勤務経験がある方が多く活躍しているのが、保育園のお仕事です。園児の世話を行いながら、健康管理や発育状態の確認を行います。免疫力が弱い園児は病気に罹りやすいので、玩具などの消毒をはじめとした衛生管理、健康診断や歯科検診の補助も看護師に期待される大切な仕事です。